人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
孝太を連れて自宅に帰った。

「大きな家に住んでいるんだね」

そう言いながら、孝太はかぶっていたキャップとマスクを外した。

「ここ、絹子さんーー父方のおばさんの名前なんだけどーーの家なんだ」

孝太の前に緑茶を差し出すと、私は言った。

「話をする前に絹子さんに電話をしてもいいかな?

病院から帰ってきたら電話するって、約束を…」

「病院?

アツキちゃん、どこか悪いところがあるの?」

そう聞き返してきた孝太に、
「あっ…」

私は思い出して口を閉じた。

気持ちを落ち着かせるために深呼吸をすると、
「孝太…私が今から話すこと、信じてくれる?」
と、彼に問いかけた。

「まさか、病気なの…?」

そう聞いてきた孝太に、私は首を横に振った。
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