人生の相棒～運命の人は突然に現れる～
もう２度と会うことなんてないだろうと思ってた。

一生会わないだろうと思ってた。

「アツキちゃん…いや、アツキ」

孝太は私の名前を呼んだ。

「はい」

返事をした私を孝太は抱きしめた。

「もう絶対に離さないから…！」

「うん…！」

私は返事をして、孝太の両手に背中を回した。

久しぶりに回したその背中は、意外にもたくましかった。

お互いの再会を喜びあった後で私は絹子さんに帰ってきたことと孝太が会いにきたことを電話で報告した。

「すぐに帰ってくるって」

電話を終えると、孝太に言った。

「本当はちゃんとした格好であいさつをしたかったけれど…」

孝太は苦笑いをした。

「今日だけ休みにしてもらったって言ってたけど…」

話を切り出した私に、
「大丈夫、明日の朝一番の新幹線に乗って帰るから」

孝太は言い返した。
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