人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
電話をしてから1時間後、絹子さんが家に帰ってきた。

私と孝太の2人きりだったリビングが3人になった。

「初めまして、京橋孝太と申します。

普段は『ブルースパイラル』と言うコンビでお笑い芸人をしています」

孝太は自己紹介をすると、絹子さんに頭を下げた。

「テレビでご活躍を拝見しています」

「今回は、突然の訪問で申し訳ありませんでした」

私は孝太と絹子さんの顔を交互に見ることしかできなかった。

「アツキさんーー姪っ子さんからお話を全て聞きました」

そう言った孝太の顔を絹子さんが見つめた。

「僕は彼女を好きになって、彼女に会うために優勝して、彼女を迎えにここへきました。

彼女と結婚して、この先のあらゆる困難から彼女と我が子を守って、幸せな家庭を築きたいと思っています」

真剣な表情の孝太に、私の目からまた涙がこぼれ落ちそうになった。
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