人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
「自分だけの家族を持ちたいってずっと思ってた。

子供の頃に親にしてもらいたかったことを全部やるんだって思ってた。

学芸会や運動会や授業参観の学校行事に参加して、一緒にゲームをしたり、遊園地や海水浴に出かけたり、旅行に連れて行ったり…ハハハッ、躰がいくつあっても足りないな。

でも、家族を持ったら絶対にやるんだってそう決めてた。

それに…」

「それに?」

他にも続くことがあるらしい。

「君とならーー亜月となら、家族になれるって思った」

「わ、私と?」

何でそう思ったのかわからなかった。

「亜月がおばさんのために勤めていた会社を辞めて故郷に帰るって言う話を聞いた時、君と家族になりたいって思ったんだ」
と、孝太は言った。
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