人生の相棒～運命の人は突然に現れる～
「は、はあっ！？」

勝手に婚姻届を出されていたって…えっ、どう言うことなの？

もちろん、婚姻届を出した覚えはない。

「今朝着替えを取りに行くために家に帰ったら郵便ポストに区役所の戸籍届出係から封書が届いていたんだ」

「う、うん…」

孝太が話を始めた。

近くにいる絹子さんが何事かと言う顔で電話をしている私を見ていた。

「それを読んでみたら“今月５日に届け出がありました婚姻届について内容に不備がありましたので、受理ができない状況にあります”って書かれていたんだ」

「えっ…」

スマートフォンを落としそうになったが、何とか持ちこたえた。

「ちょっ、ちょっと待って…私、婚姻届なんか出した覚えなんてないわ」

「わかってる、それはわかってる」

そう返事をした孝太は私にと言うよりも、自分に言い聞かせているみたいだった。
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