仮面夫婦の子作り事情~一途な御曹司は溢れる激愛を隠さない~
「風雅、ちゃんと話すから、腕ほどいて」
「やだ。このまま希帆のこと抱くから、離さない」
「風雅」
「めちゃくちゃエロいことしてやる。あんあん言わせてやるから」
その幼稚な脅しの声に、本気度がだいぶ薄れていると気付く。子どもの駄々に戻っている。
私は申し訳ない気持ちでいっぱいになり、目の前にある風雅の頭を撫でた。
「風雅、ごめん。謝らせて。それからお話しよう」
「やだ。希帆意地悪だから」
「ごめんなさい、風雅」
謝罪の言葉に風雅がそろそろと顔を離した。ふてくされた目が私を見上げている。
「ええと、でも言い訳させて。新婚生活はひと月の約束で、日本中心に生活するのはもう少し先……」
「さっきの言い方だと、年単位で戻ってこない感じだったけど」
「はい、言い訳だね。もう言い訳しない。ごめんなさい。あなたの気持ちを知ってるのに、勝手に決めてしまおうとした」
生半可なことを言っても通用しないだろう。
私は緩んだ腕から抜け出し、風雅の隣に腰かける。
「この二週間で風雅の気持ちを信じられるようになったら戸惑ったっていうか。離れたら、また元の友達の距離に戻れないかなって思っちゃったんだ」
「希帆はその方が居心地がいいもんね。でも俺は嫌なんだ。希帆の特別になりたい。それなのに、また先の見えない遠距離恋愛なんてひどくない?」
風雅は拗ねたような怒ったような顔で唇を尖らせている。
イケメンなのに可愛い顔するなあ……って違う。誠心誠意謝らないと。
「やだ。このまま希帆のこと抱くから、離さない」
「風雅」
「めちゃくちゃエロいことしてやる。あんあん言わせてやるから」
その幼稚な脅しの声に、本気度がだいぶ薄れていると気付く。子どもの駄々に戻っている。
私は申し訳ない気持ちでいっぱいになり、目の前にある風雅の頭を撫でた。
「風雅、ごめん。謝らせて。それからお話しよう」
「やだ。希帆意地悪だから」
「ごめんなさい、風雅」
謝罪の言葉に風雅がそろそろと顔を離した。ふてくされた目が私を見上げている。
「ええと、でも言い訳させて。新婚生活はひと月の約束で、日本中心に生活するのはもう少し先……」
「さっきの言い方だと、年単位で戻ってこない感じだったけど」
「はい、言い訳だね。もう言い訳しない。ごめんなさい。あなたの気持ちを知ってるのに、勝手に決めてしまおうとした」
生半可なことを言っても通用しないだろう。
私は緩んだ腕から抜け出し、風雅の隣に腰かける。
「この二週間で風雅の気持ちを信じられるようになったら戸惑ったっていうか。離れたら、また元の友達の距離に戻れないかなって思っちゃったんだ」
「希帆はその方が居心地がいいもんね。でも俺は嫌なんだ。希帆の特別になりたい。それなのに、また先の見えない遠距離恋愛なんてひどくない?」
風雅は拗ねたような怒ったような顔で唇を尖らせている。
イケメンなのに可愛い顔するなあ……って違う。誠心誠意謝らないと。