クールな御曹司は傷心令嬢を溺愛で包む~運命に抗いたかったけど、この最愛婚は想定外です~
「専務。贈り物が届きましたが」
頂き物の扱いは秘書陣に任せていたが、送り元によっては別だった。
届いた早々、こうして持って見せるということは、かなり重要な相手なのだろう。
広げていた書類を除けて、A4サイズほどの小箱の送り元を確認するなり、俺は無意識に背筋を伸ばした。
「河泉流の家元からか…また急に」
先日、新規事業の立ち上げに賛同してくれることを約束してくれた華道の有名流派の家元直々の贈り物だった。
賛同については、最初は難色を示していたのを俺が何度も家元宅へ足を運んで説得し漕ぎ着けたという経緯があった。
これは嬉しい―――と言いたいところだが、果たして安直に喜ぶべきか否か…。
開けてみると、男性物の扇子が入っていた。
紋が焼かれた霧箱に入っているところから、相当な高級品だと窺える。
「桔梗屋…」
「京都老舗の小物工房店ですね」
と高田がHPを見せる。
『皇室御用達』と堂々と記載されている。
頂き物の扱いは秘書陣に任せていたが、送り元によっては別だった。
届いた早々、こうして持って見せるということは、かなり重要な相手なのだろう。
広げていた書類を除けて、A4サイズほどの小箱の送り元を確認するなり、俺は無意識に背筋を伸ばした。
「河泉流の家元からか…また急に」
先日、新規事業の立ち上げに賛同してくれることを約束してくれた華道の有名流派の家元直々の贈り物だった。
賛同については、最初は難色を示していたのを俺が何度も家元宅へ足を運んで説得し漕ぎ着けたという経緯があった。
これは嬉しい―――と言いたいところだが、果たして安直に喜ぶべきか否か…。
開けてみると、男性物の扇子が入っていた。
紋が焼かれた霧箱に入っているところから、相当な高級品だと窺える。
「桔梗屋…」
「京都老舗の小物工房店ですね」
と高田がHPを見せる。
『皇室御用達』と堂々と記載されている。