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「ナメてんじゃねぇぞ有紗のくせに!」


真純が私の胸ぐらを掴んで無理やり立たせる。


私はやられるがままの人形みたいに、力が出なかった。


それほど真純に殴られた衝撃は強かったのだ。


「やめろ!!」


太一の声が聞こえてきて軽く舌打ちをしそうになったとき、太一よりも先に黒坂くんがかけつけていた。


「やめろよ」


真純の手を掴み、静かな声で言う。


それはとても小さな声だったのにすごみがあり、真純はゆっくりと私から手を離した。


黒坂くんを前にして他の2人もなにも言えなくなってしまっていた。


「保健室に行こう」


黒坂くんい言われて私は頷く。


教室から出る寸前に後ろを振り返り、3人へむけてほくそ笑んで見せたのだった。
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