追体験アプリ
☆☆☆
しかし、それは思ったとおりにはいかなかった。
いくら探してみても追体験アプリなんてものは出てこなかったのだ。
正規のルートでダウンロードしてもないのかもしれないと思って調べてみたが、やはりどこにも出てこない。
「全然ないね」
多美子の声に焦りが混ざり始める。
昼休憩はあと少しで終わってしまう。
空を見上げるといつ雨が降り出してもおかしくない気配をまとっていた。
「なんでないんだろう」
ギリッと奥歯を噛み締めて多美子のスマホ画面を凝視する。
「これってもしかして、ちゃんとしたアプリじゃないんじゃないかな?」
不意に多美子が顔を上げて言った。
「だからストア以外でも探してるでしょう?」
「そうじゃなくて、人間が作ったものじゃないってこと」
多美子の言葉に私の頭は一瞬にして真っ白になった。
人間が作ったものじゃない?
「でも、だって……」
「追体験なんて非現実的なこと起こるはずがない。それが起きてるってことはきっとありえない力が働いてるんだよ」
ありえない力。
人間ではない力。
考えた瞬間背筋がゾクッと寒くなって身震いをした。
しかし、それは思ったとおりにはいかなかった。
いくら探してみても追体験アプリなんてものは出てこなかったのだ。
正規のルートでダウンロードしてもないのかもしれないと思って調べてみたが、やはりどこにも出てこない。
「全然ないね」
多美子の声に焦りが混ざり始める。
昼休憩はあと少しで終わってしまう。
空を見上げるといつ雨が降り出してもおかしくない気配をまとっていた。
「なんでないんだろう」
ギリッと奥歯を噛み締めて多美子のスマホ画面を凝視する。
「これってもしかして、ちゃんとしたアプリじゃないんじゃないかな?」
不意に多美子が顔を上げて言った。
「だからストア以外でも探してるでしょう?」
「そうじゃなくて、人間が作ったものじゃないってこと」
多美子の言葉に私の頭は一瞬にして真っ白になった。
人間が作ったものじゃない?
「でも、だって……」
「追体験なんて非現実的なこと起こるはずがない。それが起きてるってことはきっとありえない力が働いてるんだよ」
ありえない力。
人間ではない力。
考えた瞬間背筋がゾクッと寒くなって身震いをした。