追体験アプリ
そんな、そんなことできるわけない!


せっかく、ようやく手に入れた学校生活を手放すなんて!


このまま過ごせばいいだけだと思ったとき、教室前方のドアが開いて多美子が入ってきた。


その顔は青白くてここ数日で一気に痩せてしまったように見える。


多美子は3人が教室に来ているのを確認したと共に怯えた表情を浮かべた。


目にはうっすらと涙が浮かび、助けを求めるような視線を私へ向ける。


多美子……。


多美子の今にも崩れ落ちてしまいそうな顔を見ると胸が痛んだ。


守りたいと思った。


だから、私は……。
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