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「有紗」
後ろから声をかけられて振り向くと、そこには青白い顔をした太一が立っていた。
太一は睨みつけるような視線をこちらへ向けている。
「なに?」
「ちょっと話しがある」
「話し?」
「教室内じゃちょっと、廊下に出てくれないか」
そう言われて私は多美子を見た。
多美子は「行っておいで」と、頷いている。
行きたくなんてなかった。
太一と交わす会話なんてひとつもないし。
でも多美子がそう言ってくれるなら、行かないわけんはいかない。
私はわざと盛大なため息を吐き出して席を立ったのだった。
後ろから声をかけられて振り向くと、そこには青白い顔をした太一が立っていた。
太一は睨みつけるような視線をこちらへ向けている。
「なに?」
「ちょっと話しがある」
「話し?」
「教室内じゃちょっと、廊下に出てくれないか」
そう言われて私は多美子を見た。
多美子は「行っておいで」と、頷いている。
行きたくなんてなかった。
太一と交わす会話なんてひとつもないし。
でも多美子がそう言ってくれるなら、行かないわけんはいかない。
私はわざと盛大なため息を吐き出して席を立ったのだった。