追体験アプリ
あんたにも同じように交通事故が起こるように設定した。


頭の中は真っ白になった。


私にも同じ事故が起こるように。


それは死んでしまった真純と同じように、私も死ぬという事実だった。


私がどうしてもそれだけはできなかったことを真純はやってのけたのだ。


しかも、真純の交通事故は私が仕掛けたものだったから、間接的にでも、私が力を貸すことになってしまったのだ。


「ははっ……冗談だよね?」


乾いた笑い声が漏れた。


信じられなかった。


自分のしたことがひどく滑稽で、さっきまでの喜びはあっという間に悪夢への入り口になってしまった。


「冗談じゃない。これが現実だよ」


真純はそう言い、血まみれの手で私の前髪を鷲掴みにした。


「じゃあ行こうか。4人一緒にね」


白い空間に夕里子と由希の2人が現れた。


私は絶叫して逃げ出そうともがく。


しかし頭上から降りてきた真っ黒な光に抗うことができず、私達は吸い込まれていったのだった。
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