追体験アプリ
☆☆☆
席に戻ってすぐ、私はスマホを取り出した。
今の時間を確認して入力し、更に実行犯であったろう夕里子の名前も入力した。
心臓は早鐘のように打っていて、気分は吐きそうなほど悪い。
机の上に置かれたお弁当箱を広げる勇気はなかった。
中身までいじっている時間はなかったはずだけれど、1度ゴミ箱に捨てられたものであるし、あの3人が触れたものでもある。
もう信用はできなかった。
机に座ってみじろぎもできずにいると、3人が同時に席を立つ音が聞こえてきた。
「今日は天気いいから中庭行こうよ」
お弁当箱を持ってぞろぞろと教室を出ていくその後姿をにらみつける。
思っていたとおりイジメはエスカレートしている。
それに、クラスメートたちだって私がいない間の出来事を見ているはずだ。
それなのに誰も3人に注意しなかったその事実が胸を痛めた。
机の上で握りこぶしを作ったその時、夕里子の悲鳴が聞こえてきて視線をむけると、夕里子がなにかに足をひっかけて派手にころんだところだった。
ころぶと同時に手に持っていたお弁当箱を投げ出してしまったようで、床にはおかずやらご飯やらが散乱している。
運悪く袋から出して持っていたみたいだ。
席に戻ってすぐ、私はスマホを取り出した。
今の時間を確認して入力し、更に実行犯であったろう夕里子の名前も入力した。
心臓は早鐘のように打っていて、気分は吐きそうなほど悪い。
机の上に置かれたお弁当箱を広げる勇気はなかった。
中身までいじっている時間はなかったはずだけれど、1度ゴミ箱に捨てられたものであるし、あの3人が触れたものでもある。
もう信用はできなかった。
机に座ってみじろぎもできずにいると、3人が同時に席を立つ音が聞こえてきた。
「今日は天気いいから中庭行こうよ」
お弁当箱を持ってぞろぞろと教室を出ていくその後姿をにらみつける。
思っていたとおりイジメはエスカレートしている。
それに、クラスメートたちだって私がいない間の出来事を見ているはずだ。
それなのに誰も3人に注意しなかったその事実が胸を痛めた。
机の上で握りこぶしを作ったその時、夕里子の悲鳴が聞こえてきて視線をむけると、夕里子がなにかに足をひっかけて派手にころんだところだった。
ころぶと同時に手に持っていたお弁当箱を投げ出してしまったようで、床にはおかずやらご飯やらが散乱している。
運悪く袋から出して持っていたみたいだ。