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「私のことを笑ったからこうなったんだよ」


そういったのは夕里子だった。


夕里子は片手に大ぶりはハサミを持っていて、私に見せつけるようにジャキジャキと動かして見せた。


「笑ってなんて……」


言い訳をする暇もなく3人は笑いながら帰っていってしまった。


私の失望する姿を見るためだけに残っていたみたいだ。


私はまだ少しぼんやりとした気分で3人の後ろ姿を見送り、そして上履きのままで外へ出たのだった。
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