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☆☆☆

「本当にごめん。そんな起こらないでよ」


今日はどうしたことか、太一は私の後ろをついてきた。


何度も何度もごめんと謝り、ずっと無視していても横道にそれで自分の家に帰る気配はない。


ついに自分の家が見えてきてしまって私は立ち止まり、振り向いた。


私が振り向いたことで太一は一瞬嬉しそうに笑顔になった。


「どうしてどこまでもついてくるの? あんた本当にストーカーなんじゃない?」


「ち、違うよ。帰り道、またあいつらがいるかもしれないから」


「本当にそんな心配してんの?」


私は疑いの目を太一へ向ける。


イジメ真っ最中に声をかけることができない弱虫が、私を守るために一緒に帰宅しただなんて笑わせる。


とにかく太一に家を知られることがどうして嫌だった私は「早く帰ってよ。邪魔だから」と、語気を荒くした。


その言葉に太一は一瞬目を見開いて私を見て、それから本当に迷惑しているのだとわかるとうつむいた。


「わかった。でも本当に気をつけて帰ってほしい」


「あんたに言われなくてもわかってる」
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