追体験アプリ
☆☆☆
最悪な気分で自室へ戻ったとき、カバンの中がドロドロになっていることを思い出した。
涙が出てきそうになって、土がついたままの教科書を突っ込んだからだ。
また盛大なため息を吐き出したから、もうどのくらい私の幸せが逃げていったのかもわからない。
汚れている教科書をひとつひとつ、ゴミ箱の上で土を落としていたときスマホが震えた。
どうせダイレクトメールだ。
それ以外のものが私に届くことなんてないんだから。
そう思って作業を続けていたが、視界に入ったスマホ画面にはクラスメートからのメッセージが送られていた。
私は手を止めてスマホを確認する。
それは多美子からのメッセージだった。
《多美子:こんにちは!》
《多美子:今まであまり話したことないのに》
《多美子:突然メッセージしてごめんね!》
《多美子:体育の授業のときから井村さんのこと気になっちゃって》
《多美子:よかったら仲良くしてくれない?》
最悪な気分で自室へ戻ったとき、カバンの中がドロドロになっていることを思い出した。
涙が出てきそうになって、土がついたままの教科書を突っ込んだからだ。
また盛大なため息を吐き出したから、もうどのくらい私の幸せが逃げていったのかもわからない。
汚れている教科書をひとつひとつ、ゴミ箱の上で土を落としていたときスマホが震えた。
どうせダイレクトメールだ。
それ以外のものが私に届くことなんてないんだから。
そう思って作業を続けていたが、視界に入ったスマホ画面にはクラスメートからのメッセージが送られていた。
私は手を止めてスマホを確認する。
それは多美子からのメッセージだった。
《多美子:こんにちは!》
《多美子:今まであまり話したことないのに》
《多美子:突然メッセージしてごめんね!》
《多美子:体育の授業のときから井村さんのこと気になっちゃって》
《多美子:よかったら仲良くしてくれない?》