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挑発する

友達ができた友達ができた友達ができた！


そんなの中学校までは当たり前みたいにできていたことだけれど、私の気持ちは舞い上がっていた。


昨日の嫌な出来事は記憶の片隅に追いやられて、多美子とのメッセージばかりが浮かんでくる。


足取り軽く家を出ると、昨日汚されたはずのカバンが軽く感じられた。


今ならあの3人になにをされても平気な気がする。


そういえば真純に叩かれた頬は少しだけ赤くなったけれど、今日の朝にはキレイに消えていた。


それを鏡で確認したとき、私は舞い上がる気分になった。


どうってことはなかったんだ。


見た目でわかるような傷は少しもない。


すべてキレイに消えている。


そして友達もできたんだから、もう完璧だ。


心の傷だって、少しずつ少しずつ友達との楽しい時間を上書き保存していけばいい。


こっちは完全に癒えることはないかもしれないけれど、楽しい時間お濃厚にしていくことならできる。


今の自分は本当になんでもできる気分だった。