追体験アプリ
どうして私が復讐をしていると知っているんだろう?


もしかしてアプリのことがバレた?


一瞬そう思ったがすぐにその考えはかき消した。


知っているはずがない。


だって私が学校内でアプリを使ったのは今日が初めてだ。


しかも女子トイレの個室でだ。


太一が知っているわけがない。


きっと当てずっぽうで適当なことを言っているだけだ。


私は大げさにため息をついてみせた。


「意味わかんない」


そう吐き捨てるように言って、教室を出たのだった。
< 98 / 170 >

この作品をシェア

pagetop