屑 作 成 レ シ ピ
『……わかって、ほしかった、』
泣きたいのはこっちだよ、
途切れ途切れ、息継ぎが難しくて。
でも、
もっとボロボロに泣いてしまえばいいと思ってる。
わたしが涙を流す理由はセイで、
セイが涙を流す理由がわたしなら、
一緒にいられなくなった理由が、ちっともわからない。
『価値観が、違った、それでも、好きだった』
「―――――、」
『好きだった、彼女にするまで一年もかけた、こんなに全力で誰かを追っかけて、俺ばっかりが、追っかけて』
「……は、?」
『不安にならない美空が、嫌いだった、いつも勝手に妬いて、俺が不機嫌になって、いつまでもガキで、気づけば、美空に依存して、』
「――――――ッ、」
『いつもしんどいのは、俺ばっかだったんだ』
違う。
そんなのは、間違ってる。
しんどいを探すための恋じゃなかった。
わたしはずっと、幸せでいたかった。
少しの不安は言わないほうが楽、
嫉妬?やきもち?
酔っぱらったセイが女の子との距離少し近くなるだけでわたしは嫌だったよ。
言わないよ、
わたしはいつまでも子供じゃないから、
不機嫌になって、空気が重くなって、二人で笑えなくなるのが嫌だったんだよ。
「―――美空!」