屑 作 成 レ シ ピ





身体同士がぶつかる音、
無駄に鳴るリップ音。

安っぽくて卑猥な音しか響かないこの部屋で、
アイツもこいつと同じように表情を歪めて気持ちよさそうによがっていたのだろうか。

そしてその下に組み敷かれる女も、私と同じように女しか出せない声出して感じていたのだろうか。


気持ちいい、感情に、
わたしはあっけなく、負けたなんて。

ほんとうに、この世は面白い世界だ。



常識だと思っていた、
誰でもないその人がいいという気持ちは、

誰でもいいなんて、
アイツさえいなければ一生変わることなかっただろう。









大学1年に出会ったセイとは、ありきたりな新歓コンパで出会った。
その日の飲み会に行かなかったら絶対に出会わないようなタイプの男だった。


多くを喋ることもなければ、何も教えてくれないわけじゃなかった。
駆け引きのうまい男だと思っていた。しっかりと、その罠に落ちたのも私だった。



長い長い時間をかけて、しっかりと本気にさせられた。

友達期間約二年、一度友達になってしまったら超えられない壁を、セイは簡単に取っ払って私を彼女にした。



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