スイーツは甘くなくちゃダメでしょ?
スイーツビュッフェを楽しんでいた他のお客さんは、あまりの騒がしさと下品さに軽蔑の目を向け、帰っていく人もいた。

周も何事かとケーキを食べる手を止め、男性たちを見ている。あまりにも迷惑なため、舞は注意をしに行くことにした。

「お客様、申し訳ありません。他のお客様のご迷惑になりますので、もう少し声のボリュームを下げてくれませんか?」

いつもこうだ。騒ぐだけ騒がれるので、迷惑でしかない。しかも注意をすれば、「は?」と睨まれる。

「何その態度。俺ら客なんですけど!」

「そうそう!客に向かってその態度はないじゃね?」

睨み付けられ、逆ギレをされる。舞の肩が恐怖で震えた。しかし、店員としてこれ以上見過ごすことはしてはいけないと口を開く。

「いつも思っていましたが、写真を撮るだけにスイーツを大量に皿に取り、ほとんど食べずに騒ぐだけ騒いで帰りますよね?スイーツもドリンクもめちゃくちゃにして、他のお客様の迷惑なんです!」
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