【カルマ〜青春白書】1章完結
1章…少年顧問
【青年和也】
時は1987年、
バブル崩壊が
起きる少し前。

♪”キンコーン カンコーン”
♪”キンコーン カンコーン”
♪”キンコーン カンコーン”
♪”キンコーン カンコーン”

午後の授業も
もちろん夢の中の
むにゃむにゃ状態。
頭の片隅で チャイムが
目覚まし時計のように
聞こえる。

清人→「おい、和也
(ポコっ)おいっ」
後ろにいる清人は
毎日の日課!のように
軽く頭を叩いて”
終わり”を知らせる。

和也→「ん?
終わった〜?
ふぁ〜(あくび)」

なんとも のんきな
この新城和也とは、
都立風早中の
サッカー部キャプテン
であり、学年で
トップの学力、
スタイルがよく、
足が長く、
イケメンである。
こうやって授業で
寝ていても
才色兼美のため、
先生方からは
絶大な人気がある
異端児だ。

非常に素直な性格、
高学力、スポーツ万能
素晴らしく
責任感があり、
加えて腕っ節も強い、
というか、
彼がいれば
そういう場にならない
むろん いじめもない。

もっともこうして
頭脳明晰なのは、
小学生時代に
有名な進学塾で
そそくさと
中学の勉強を
終えていたからである。
ただ、さすがに
英語の授業だけは、
・・起きている。
清人→「和也、
今日部活おわったら
暇だろ。
いつも通り”やまや”
集合な。じゃな」
和也→「りょーかい」
このやまやとは、
下町の駄菓子屋の
ことであり、
彼らの部活後の
交流?場である。
後ろの席のこの
清人とは
小学校は別で、
風早中に入ったとき
からの親友である。
お互い凄く気が合う。
一年から三年まで
同じクラスで、
才色兼美な和也とは
まったく正反対のtype
であった。
清人は 責任感の
かけらもなく
天性のおちゃらけ者で
場を和ませる
お笑い芸人みたいな
人気者?!
アイドルみたいな
和也に対し、
誰でも気軽に話し
掛けられる存在である。
いうまでもないが
”おつむ”が弱い(笑)

< 1 / 32 >

この作品をシェア

pagetop