【カルマ〜青春白書】1章完結
【笑えずいいとも】
翌日、スタメン組の
ミーティングに、
山田も自主参加した。

視聴覚室の
ホワイトボードを使い
和也か試合の戦術を、
まったく無駄のない
軽快なトークで進めた。

選ばれた一年生も
真剣に話を聞く。
その中に、山田の
クラスの東もいた。

ミーティングが
終わると、和也と庄司は
補欠組の割り当てを
決めていた。

パイプ椅子係、
二中控室作り、
ライン引き、
様々な項目を
見ただけでも、
企画運営の
すばらしさに 脱帽だ。

さらに加えるなら、
放送委員による
ライブ中継、
委員による解説実況、
カメラセッティング
などなど、なんでも
軽々こなす様は、
もはや起業家である。

−−−−−−−−−−−
すべての授業が終わり
山田のクラスでも、
サッカー部の話題で
持ち切りだった。
副担任である山田は、
担任の阿部先生から
ホームルームを
任されていた。

「みんな〜、注目〜。」

山田の馬鹿でかい声に、
びっくりした生徒たち。

突然何を言い出すかと
思えばこうだ(笑)

「今日の試合、なんと
東くんがレギュラーで
でま〜すぅ」

シーン。

クラスの一人が

「そんなの
全員知ってるよ………」

あたりは爆笑の渦だ。

「東はめちゃ、
サッカーうまいんだぜ
レギュラーに
決まってんじゃん」

「先生、しらないの〜」

再びあたりは爆笑。

穴があったら
入りたい山田は、

「みんなは今日、
見に来てくれるかな〜〜?」

シーン…………

「いいとも〜」

東が山田を救ったのは
言うまでもない(笑)


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