【カルマ〜青春白書】1章完結
【お祭り】
試合開始の3時間前、
サッカー部員始め、
”ボランティア”の
生徒たちが、庄司の
指示のもと、試合会場の
セッティングを
無駄なく進めていた。

和也は、放送委員へ
同じように指示をし、
”報道”の準備をした。

開始2時間前になると
二中のサッカー部が
”王者”のオーラを
醸し出し、堂々と現れ、
控室に誘導された。

その他、風早の生徒は
教室の窓や、視聴覚室
中央入口などを占拠し
二中のブラスバンドや
追っかけは反対側に
陣をとっていた。

それはもはや、
練習試合とは
いえないほど、
どこからみても
お祭り騒ぎであった。

区報の担当者と
カメラマンも到着し、
”二中だけ”の取材を
行っていた。

ふとみると、両校の
保護者も多数いる。
ゆりの新聞効果だ。

サッカー部は直前、
ミーティングではなく
改めて戦術の確認を
庄司がしていた。

和也はというと、
いうまでもなく
”顧問”のため、
それなりの行動を
自ら進んで行った。




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