【カルマ〜青春白書】1章完結
【サプライズ】
山田→「本当にこれが
顧問のいない
部活動なの?
すごく明白で
統率されている
じゃない……」

山田は、自分の
部活動時代と
だぶらせていた。

山田→「この子達は
あの頃の私と同じ、
いやそれ以上?」

一生懸命な部員達に
どう、挨拶しようか
悩んでしまった山田。
しかし、次の瞬間 。

和也→「練習中断!
全員、庄ちゃんの
ところに集合!」

練習さながらの
気合いの入った
キャプテンの発生に
ダラダラとした部員は
もちろん一人もいない

和也→「整列!」

あっというまに
二列に整列した
22人の部員に
山田は 圧倒された。
和也が 山田と庄司側に
向きを変えると
山田の予想だに
しなかった
展開となった。

和也→「それでは、
高さんから!」

和也がそういうと
右からはじまった。

高橋「二年一組、
高橋です。ポジション
フォワード、
よろしくお願いします」

間を空けずに
どんどん続く。

松井→「今日も元気な
松ちゃんで〜す。
二年一組、ポジション
ミッドフィルター、
実は山田先生の
隠れファンです。」

場は一気に爆笑となった

庄司と和也以外の
”向こう側”20人が
挨拶を終え、
キャプテン和也を
立てる意味でも
庄司が21人目の
挨拶をした。

庄司→「改めまして、
生徒会委員長!
おっほん!であり、
サッカー部
副キャプテン
庄司でございます。
えっへん!」
この得意げな自己紹介に、二年はもちろん、なぜか一年からも¨野次¨と笑いが出た。山田は自身の先輩後輩の立場的体験と比較し、違和感を感じた。
簡単にぼけて終わらせた庄司に続いて、
和也→「山田先生、ようこそサッカー部へ。僕たちは、先生を歓迎しますよ。事情は今朝、校長先生から聞きました。僕たちの為に、嫌な顔せず、短い間ではありますが引き受けていただき、感激しています。ありがとうございます。」
周りからは 盛大な拍手と純粋な少年達の笑顔が湧いた。
この和也の なんとも大人びた挨拶と、まっすぐひたむきで少年達の眼差しに 山田由紀子は 感動したと同時になぜか赤面してしまった。


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