粗大ごみを拾ってしまった(恋する冥府の王・死神シリーズ2)
<上条ミイヤの部屋・11時>

<ものつくり系>の人なんだ・・・ミイヤは思った。

加賀城こと瞑王も、
その場で適当に作った設定に納得していた。
<音楽より楽しい・・>

冥府の世界は現世にむけて、
広報活動をしなくてはならない。
が、それには音楽が手っ取り早い。

特に若い世代を、闇世界に取り込むのに、よく使う手段ではある。

でも、そろそろ飽きてきていたのは確かだ・・

だからバンドも解散した。
璃音もそろそろお終い(おしまい)にしたい。

大森のマネージャーもうるさいから、あいつも消したいが。

キャットタワーはすぐに完成した。

結構大きく、天井まで高さがある。

「これで、爪とぎはOKだね。
ネコ!パパが作ったのを、
気に入ってくれるかな?」

パパって、この人には全然似合わない・・・

子猫もその言葉に、
拒絶反応するように、しっぽの毛を逆立てた。

本当にこの人に懐いていない・・
かわいそうだが。

ミイヤはその様子に、思わず笑ってしまった。

「掃除機かしてくれる?
片すから・・
なんか癒しの、ネコカフェっぽい感じになった」
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