粗大ごみを拾ってしまった(恋する冥府の王・死神シリーズ2)
<上条ミイヤの部屋・リビング>

「そうだ、花火大会やろうよ。
ドッカーンと大玉上げてさ。

皆で楽しめるじゃない。いいよね」
加賀城の目が輝いている。

「そうなると神社ではなく、
広い場所の取れる運動公園のほうになりますが」

「あの、役員会で承認を得ないと・・」

ミイヤは必死で言ったが

「役員会では、
大森がプレゼンやるから、問題ないよ・うちにまかして」

大森はビジネスバックから
タブレット端末を取り出して言った。

「上条さん、役員会の日時をお教えください。

プレゼン資料を準備しますので、
参加者人数もお願いします」

「あ・・はい」
ミイヤは戸惑いつつ答えた。

大森は寡黙(かもく)で必要な事しか話さないが、
仕事ができるのは確かだった。

次々に、加賀城と確認するように話をして、
プランの具体案を出していく。

仮設ステージ設置だけではなく、
照明、機材搬入、警察への道路使用の許可、消防への連絡、警備、誘導など・・・

それは多岐にわたり大掛かりになっていく。

とんでもなく、話が大きくなっていっているが、
大丈夫なのだろうか。

ミイヤはお茶を入れ、二人の会話を横で聞く事しかできなかった。

ミイヤは胃が痛くなる思いだった。
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