粗大ごみを拾ってしまった(恋する冥府の王・死神シリーズ2)
<上条ミイヤの部屋・リビング・20時10分>

「やれやれ・・
やっと仕事が終わったか・・」
大森はソファーに座り込んだ。

「ぎりぎりだったな・・
瞑王様たちがここに戻ってきて、
イチャラブを見せつけられたら、

あの小僧は逆上して、
何をしでかすかわからんからな」

大森はベランダに出て、
下の道を見た。

「離婚させるって・・よく言うぜ・・」

しばらくして、
大森は首をかしげた。

「もしかして、
瞑王様はあのガキを、
自分の後継者にする・・つもりで!」

それならまた俺の仕事が増えてしまう。

大森は本来のカラスの姿になり、
ベランダの鉄柵にとまった。

そしてくちばしを、自分の羽に突っ込んで考えるようだったが、

ルンルンの加賀城と、
ややうつむき加減のミイヤが、
並んで歩いて来るのに気が付いた。

しかも、
その手はしっかりつながれている。

それを確認すると、
加賀城に合図をするように、
一声鳴いた。

カァー

カラスはそのまま闇夜にむかって、飛んで行った。
                                 おわり  

大森カラスの苦労をご理解いただきたく、番外編もあります。
お暇ならお読みください。

番外編は新しいお話の始まりでもあります。           







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