粗大ごみを拾ってしまった(番外編その1) 大森カラスの憂鬱

瞑王の労務管理対策

<冥府の王宮・大森の執務室・19時55分>

「大森・・大森・・
お前大丈夫なのか・・?」

瞑王が大森の顔を、覗き込んでいる。
「意識・・
どこかに飛ばしちゃったか?」

それにしては、あまりに瞑王の顔が近すぎる。
瞑王と大森は向き合っていた。

しかも
大森の膝に、またがるように座り、
手を肩にまわしているBL状態で。

「あのですね・・この態勢はまずいですよね」

大森は下半身を密着している瞑王と、視線を合わせないように横を向いて言った。

自分が動揺している事を、さとらせたくはない!

「休み取りなよ・・」
瞑王は大森の耳元に、息を吹きかけるようにささやいた。

すでに大森の体の中心には、熱がこもりはじめている。

「まだ・・仕事が終わらないので・・無理です」

それを聞いて、
瞑王は上半身も密着するように、
大森の首に腕を絡めた。

「ふーん、俺、上司としてお前の労務管理も、しなくちゃならないんだよね」

瞑王が大森の耳元で、普通に言うので
「こんな態勢で、
部下に労務管理を言う上司が
どこにいますかっ!!」

大森は赤くなり、つい声を荒げてしまった。
「お前さぁ・・自分の体の声を、
もっと素直に聞いたほうが
いいと思うよ」

「うう・・・」
大森はもう言葉を・・・出すこともできなかった。

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