君の笑顔が見たくて〜僕たちの夏の恋物語〜
テストは午前中で終わり


コンビニで買ったパンを食べて


図書室へ向かった。



図書の松原先生が本をまとめていた。


先生が私に気がついて


「天宮。この本を台車に乗せるから
第1教室に持って行って、教室中の
入口近くに置いていてもらえるかな?」


「あっ・・・はい!」


いつも、心配ばかりかけてしまう私だから


先生が頼ってくれる事に嬉しくなって


すぐ返事をした。




先生が台車に本を積んでくれた。



「じゃぁ・・・頼む。
重いからゆっくりでいいからな」


そんな言葉を残して、図書室にまた戻っていった。


台車には、本が重ねて積まれ

見た目からして・・・。


先生・・・重過ぎて・・・台車が押せる?


そんな、事を思いながら笑

台車を押しみた。


・・・!!!やっぱり・・・重い。


台車が動かない。笑


力いっぱい台車を押した。


顔が熱くなる。


ガタ・・・っガタ・・・っ。


少しづつ前に進み出し


「良かったぁ」


独り言を言いながら、そのまま


止まらないよう台車を押した。


図書室から第1教室にいくには


1度だけ左に曲がらなくてはならない。



台車のコマは、カタカタ変な音を立てていて、ぐらぐらしているようで


曲がりきれるだろうか?


第1難関を突破しなくては。。笑


1人でゲームをしている妄想をして
楽しんでいた。


左に曲がろうとしたら案の定、本の重みで、


グラグラっとなり、台車がひっくりかえりそうになった


「あっ!やばいっ!」


そうは、言っても、そのままひっくりかえりそうなのを止めることも出来ず


・・・ダメだ・・・。


そう思った瞬間


私の後ろからスーッと手が伸び


誰かが、台車を支えてくれた



・・・えっ?


後ろを振り向いた。


・・・・・・・・・。


「大丈夫?」


そう言って、真剣な眼差しで台車を


支えてくれてる人・・・。



・・・。


その横顔は・・・


それは・・・



ゆっっゆうきくんっ!


私は、思わずしゃがみこんだ。


「びっびっくりしたぁ」


そう言いながら


彼の横顔が真剣な顔で

腕は力が入っているからか

血管が浮いて・・・筋肉のあるたくましい腕が

私の顔の前に・・・。


・・・男の人って、こんなんなんだ・・・。


胸がドキドキしてる。


台車は、倒れずにすんで、


「あっありがとう・・・」

そう言ってから、
彼の方に顔を向けようとした


その瞬間、


私の耳元で


「俺、ずっと見てたよ笑」


ニコッと笑顔を見せた。



一瞬、ニコッとつられて私も
微笑んだけど


考えたら


「ずっと・・・見てた???
・・・・・うん?・・・えっ!?・・・
・・・ってことは?・・・見られてた?・・・の?」


「うん。ずっと見てたよ笑」


・・・・・・・・・っ!えぇぇぇっーーーー!!!

やっだっ!
みっ見られてたんだぁぁーー!
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