君の笑顔が見たくて〜僕たちの夏の恋物語〜
トントン、窓を軽く叩く音。


・・・えっ?


窓を見た。


ゆうきくん!


私は、席を立ち、どうしたらよいかわからなくアタフタした。


彼は、クスっと笑いながら



窓の鍵辺りに人差し指を

つんつんし


窓を開けるような
ジェスチャ〜をしてきた。


慌てて、鍵を外し窓を開けた。


「また、会ったね。」

ゆうきくんが笑顔で、汗だくになりながら
声をわざわざかけてくれた?


「・・・あっ。あっ。あの、さっきは、
あ、ありがとう〜」

照れてしまい。落ち着かなく
身体を少し動かしながら話した。


友達みたい。に、普通に話してくる
ゆうきくん。


「1年生なんだよね?
俺は、2年で、あの向かいの教室なんだ」


彼は、後ろを向いて、
教室を指さし、私も指さす教室を
見た。



「俺、窓際でさ。いつも、中庭が見えて
その先には・・………」

ゆうきくんは、口をこもらせた。


うん?‥その先には?…?


「ゆうきー!行くぞ!」

バスケ部の仲間が呼んだ。


「おう!・・・暑いのに窓開けさせてごめんな。じゃぁ!また」

そう言いながら
手を伸ばし大きく手を振ってくれた。


「・・・うん。また」

私もつられ、ぎこちなく小さく手を振り返した。


何て、言いたかったんだろ?


気にはなりながら、それよりも


・・・友達みたいに。彼と手を振った・・・。。

私!彼に手を振ったんだ。

その嬉しい気持ちの方が先立っていた。


彼は、ニコッと私に笑ってくれ
仲間の所に向かった。


やっぱり、優しい。


今度は、グランドを走るんだ。

すごいなぁ〜。


あれ?


・・・また。って??


言った?


また、会おうって事なのかな?


・・・私の顔が緩む。

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