君の笑顔が見たくて〜僕たちの夏の恋物語〜
図書室を閉める時間になり

私は帰る仕度をして、


図書室に鍵をして、職員室に鍵を返して、


下駄箱に向かった。


後ろから


クスクス笑う声が聞こえてきて、


振り返ると・・・


2人の女子。


あまりクラスに行かないから


わからないけど、


多分クラスの女子で間違いない。


「ちょっと!天宮さん!
ゆうきさんと話してたみたいだけど、
何?知り合い?!
ニヤニヤしてさ!気持ち悪いんだけど!」

目がくるりと大きくて、可愛い子。


「ほんと、ほんと!
ゆうきさんは、相手にしてないし!
不釣り合いってわかんないかな?!
教室にも来ないでさ!いつも、特別扱い!ちょっと病気があるくらいでさ!」

2人とも、可愛らしい女子。


確か・・・。名前・・・思い出せない。


名札で確認しようとしたけど
名札は、2人とも付けてない。

名前、バレないように・・・かな?


私は、下を向いた。


相手にしてはいけない。


言わすだけ言わしたら良い。


「ちょっと!聞いてんの!?」

クリクリお目目の彼女が怒ると

合わせて

もう1人が

「うん!ほんと!」

と、合わせて言ってくる。


・・・早く帰りたい。

・・・教室に行かない私がいけないよね。


「・・・ごめん」

小さな囁く声で答えた。

「何?!なんか!ムカつく!」


何をしても、ムカつくしかないんだろう。

私の事が気に入らないんだから。


クリクリお目目の彼女が

私の腕を強く掴んだ。


「・・・いっ痛い」

声が漏れた。


こっ怖い・・・・・・、だっ誰か・・・!誰かきて・・・!

心で叫んだ。


「おいっ!!あんたら、何してんだよっ!!」


少し高めの聞き覚えある声が


下駄箱の横の入口辺りから
声がした。













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