君の笑顔が見たくて〜僕たちの夏の恋物語〜
「久しぶりだね。最近、カーテンが閉めっぱなしで・・・教室から・・・天宮さんが見えないよ」


・・・。
それって、どうゆう?意味で捉えたらいいの?・・・。


ゆうきくん・・・会いに来てくれたの?


私のさっきまでの憂鬱な心は、風に吹き飛ばされたかのように無くなり、


やっぱり、嬉しくなってしまう。


「あの・・・。気になってたんだけど。
私が天宮ってどうして知ってるの?私、言ってないのに・・・」



「・・・あっ!ごめん!先生が呼んでたからさ!天宮って」


申し訳なさそうな顔で話した。


「・・・笑。そうだったんだ。
私も・・・あの・・・。ゆうきさんって
・・・あの・・・先生が、ゆうきって」



シドロモドロになりながら
私も、本当は、ゆうきくんって知っていた事を話した。


「笑はははははぁ〜。
そうなんだ!なんか、俺嬉しなぁ〜」

ゆうきくんは、自分の髪をかきながら、
嬉しそうに満遍な笑みで答えた、


私は、キョトンとして彼を見つめた。


普通に、嬉しいって気持ちを
ただ素直に伝えてくる彼に


やっぱり、顔が緩む。


彼は、不思議なパワーの持ち主なんだ。



だけど、・・・誤解しちゃダメ!


私の事気になってくれてるなんて・・・有り得ないんだから。


誤解して・・・苦しくなりたくない・・・。


「カーテンは・・・。陽があたって、暑いから・・・」


「そうだよな!うん!確かに窓際は暑い!
だから、カーテン閉めてたんだ。良かった〜」

彼は、ホッとしたかのように、笑みを浮かべて
肩の力を落とす様な仕草をしてから

話しを続けた。

「あぁ〜あっ・・・。
俺のクラスは、もうすぐ、席替えでさ・・・」

今度は
顔を曇らせながら、顔を下に向けながら話す彼に


カーテンを閉めた理由が・・・暑かったから・・・それを良かった?・・・って


・・・どうゆう意味??


席替えしたら・・・って


中庭が見えなくなっちゃうから・・・?だよね?


・・・それとも・・・。


彼がどうゆう意味で言っているのか・・・


頭の中で、彼の言葉が


ぐるぐるぐるぐる


繰り返された。




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