君の笑顔が見たくて〜僕たちの夏の恋物語〜


ゆうきくんは・・・見当たらない。


やっぱり、窓際の席じゃなくなったんだ…。


休み時間や、部活の時間に
会えるよね・・・?


淡い期待が頭をよぎる。



でも、


休み時間も・・・部活にも・・・


今日は、1日、ゆうきくんを見かける事すら無かった。

何を期待していたんだろう…
心がどんよりしてしまう。


病気でもして・・・学校休んでるのかな?

・・・大丈夫かな?


ゆうきくんと会える日より


会えない日は、いつもより


ゆうきくんで頭はいっぱいになってる。


・・・会いたいな・・・。


話せなくても・・・笑ってる顔を遠くからでもいいから・・・見ていたい・・・


・・・・・・。


胸が締め付けられて、ギューッッって苦しくなる。


ゆうきくんみたいに・・・

素直に・・・。


素直な…気持ち・・。


私は目を閉じて、胸に両手を置いて

ゆうきくんが素直に喜んでいた姿を思い出した。

ゆうきくんを想像しただけで、
何故か、やっぱり顔が緩んむのがわかる。



大きく深呼吸をして、


胸に置いた手を強く握りしめた。



・・・・・・・・・話したい・・・。


・・・私は・・・私は…。

たわいもない話しでもいいから話したい。
私の近くでまた、笑って欲しいし

・・・彼と笑っていたい。


・・・・・・これが・・・


……これが…


私の・・・素直な気持ち・・・。なんだ。



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