転校生は双子くん
私の疑問は、意外にもあっさり解決した。
なぜなら、違うクラスにも転校生がやって来て、それがチャラチャラ系のイケメン君の双子だと、皆が騒いでいたからだ。
その双子の兄弟というのが、昨日のクールボーイだった──…。
「…あっ、クールボーイ…」
そして、その日のうちに、クールボーイと廊下でバッタリ再会した。
「…8点女…」
「8点女?なにソレ?」
はて?何のことだろうか…?
「お前、もう忘れたのかよ!英語のテスト!」
クールボーイの言葉で思い出す。
「ああ、アレね!すっかり忘れてたわ。
昨日は飛ばされたところをキャッチしてもらって、ありがとねー」
「って、もう忘れたのかよ?普通8点なんて取ったら一生忘れらんねーだろ!」
「そうかな?」
そんなもんかねー。
英語のテストは無事、きのう紙飛行機にして飛ばしたから、すっかり忘却の彼方だわ。
「もう過去のことじゃん!」
「昨日のことだろ!!忘れんな!!」
「オーイ!涼介~!何を大声で叫んでんだぁ!?」
チャラチャラ系イケメン君が、手を振りながらやって来た。
うーん、並んで見ると、やっぱり似てるな。この2人。
さすが双子だけのことはある…。
「…別に…」
そっけなく答えるクールボーイ。
さすがクールボーイ。
「あ、良子ちゃんじゃーん」
私の存在にも気づいたらしいチャラチャラ系イケメンくん。
「あら、チャーリー」
「「チャーリー??誰のことだ?」」
やっぱり双子。
息ぴったり。