転校生は双子くん

「じゃあ、クリリンはなんで1人で食べてるのさ!」

「別に…何となく」

「いつも1人なの?」

「ああ…」





キーンコーンカーンコーン…


昼休み終了の予鈴が鳴る。



「ああ!!昼休み終わっちゃったぁ!!
まだパン食べてないのにーー!!」



慌てて猫のほうを見ると、あげたパンを全部食べ終わり、プイッと立ち去っていく。



「コラー猫ーー!!私のパン返せーー!私1つしか食べてなかったのにーー!」



私の声を無視するように、離れた場所で毛づくろいを始めている。



「人から物を貰ったんなら”ごちそうさま”とか、”ありがとう”くらい言えないの~!?人としての礼儀よーーー!!」



「猫だから、礼なんて言わねぇだろ…。人としてって、猫だし…」



ああ、そうか。

クリリンの言葉に納得する。



「あ~、それにしても私のパンがぁ~。もうないのに~」



絶対、午後の授業でお腹鳴っちゃうよ~。


どうしよう~。



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