転校生は双子くん
「2人は、彼氏とかいないの?」
質問してきたのは、もちろんチャーリーである。
クリリンはぶすっとしたまま、黙々とご飯を食べている。
「私はいるよ~。大学生と付き合っているの」
そうそう。
香織はミーハーで、イケメン好きだけど、ラブラブの彼氏がいるんだよね~。
「へ~、残念。じゃあ良子ちゃんは?」
「ほえっ?ワタヒ?」
「良子はいないよ~」
ご飯を口いっぱいに頬張っている私の代わりに、香織が答えてくれた。
「へ~、可愛い顔してるのにもったいない。なんで作らないの?」
「はんではろうね~」
口もモゴモゴさせながら喋ると、クリリンが「飲みこんでから喋れよ」と突っこんできた。
「良子はそういうのまったく興味ないもん」
またまた代わりに答えてくれる香織。
ありがとよ。
「へ~、男に興味ないんだ~。だから俺にもまったく無関心なんだ」
納得した様子のチャーリー。
「女がお前に全員、興味もつと思ってんのかよ?」
ちょっと嫌そうな顔をするクリリン。
「だって、クラスの女子み~んな、俺に興味ありげなのに、良子ちゃんだけまったく無関心なんだもん」
「そう。そのせいで隣の席のわたしは迷惑している」
やっと口の中のものを飲みこんで、話に参加することが出来た私。