転校生は双子くん
2日目──…
この日は各々すきな場所に行ってよしの自由行動だ。
「よしこ!どこ行く?」
「新潟に行って、ナマハゲが見たい!」
「新潟までは出れないし、ナマハゲは秋田だから却下!」
またしても新潟案は却下された。
「良子ちゃんを借りてもいいかな?」
突然、話に割って入ってきたのはチャーリーだった。
「チャーリー、おはよう」
「うん、おはよう。良子ちゃん、今日、俺とデートしない?」
デート……
デートって、男女が2人きりで遊園地行ったり、喫茶店に入って、2本刺さったストローでジュースを飲んだりする甘酸っぱいやつですかい?
「香織ちゃん。ってわけで悪いけど、良子ちゃんを借りてもいいかな?」
「どーぞ!ドーゾ!こんな子ですけど、宜しくお願いします!!」
興奮気味に私をチャーリーのほうへ差し出す香織。
コラコラ。当事者の私の意思は無視ですかい。
大金持ちの婚約者に娘を差し出す母親ですかい。
「良子!私なら、みっちゃん達のグループと回るから気にしないで行っておいで!」
「悪いね。じゃあ、お借りしまーす」
どうやら、私抜きでの話合いに決着が着いたらしい。
何故こんな展開に!?
……ま、デートなんてした事ないし、いっか!!
そう開き直った私は、チャーリーと初デートを楽しむことにした。