転校生は双子くん

その人は私の声に反応し、飛ばされていったテスト用紙を捕まえてくれた。


「はぁ、はぁ。ありがとう!!」



これで紙飛行機にして飛ばすことが出来るわ。


…アレ?

どうせ飛ばすなら、そのまま飛ばされたままでも良かったんじゃない?



まあ、いいや。


返してくれと、手を出す。


「………」


でもその人は、テスト用紙をじっと見たまま動かなかった。


「…あの、返してくれる?」



「コレ、あんたの?」


「うん!」


正真正銘、わたしのテストよ。


「…8点……。このテスト、10点満点だったの?」


その人の問いかけに、ブンブンと思い切り首を振る。


「ううん。×の多さで分かるでしょ?100点満点よ!」



「………そう…」


その人は納得がいったのか、テスト用紙を返してくれた。



あれ?今まで気づかなかったけど、この人すごくカッコよくない?


サラサラの黒髪。

キリっとした目元。

スラっと筋の通った鼻。

形のいい唇。


背も高くて、スタイルもいい。



超イケメンだーー!!!


こんなイケメン初めてみたーー!!




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