転校生は双子くん


会社を経営している父親は、いつも仕事にかまけてばかり。

絵に描いたような仕事人間。


父に一方的に好意を寄せて、”妊娠”を理由に結婚をせまった母親は、そんな父に不満を募らせていた。


「なんで言う事を聞かないの!
 私がどんな想いでアンタ達を育てているか知らないで!」


子供の俺たちに不満をぶつけるように、ヒステリーを起こしていた母の姿を今でも覚えている。



家庭にはまったく興味のない父。

父と結婚がしたいが為に俺達を産んだ母。



そんな両親の元で、俺達は育った。



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