which?



――パン…



グローブを掲げた数秒後、私の左手に丸い物体の感触。


静かにボールがグローブに収まる音がした。



それと同時に、ざわめくグラウンドの選手たち。


その光景に、弘樹も嬉しそうに笑って―…



「結莉、顔!」


…私の表情も自然ににやけてしまう。



さすが、弘樹…


ホームランなんか、中々打てるもんじゃないのに…


やっぱり弘樹はかっこいいなぁ…



私の目に映るのは、大きくガッツポーズをする弘樹の姿。


眩しい……



「弘樹くん、結莉の前じゃ…あんな顔しないよね…」




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