which?



無口、無表情な弘樹も。


耳まで真っ赤な弘樹も。



野球オタクでも。


固い手の平でも。




―…そんな弘樹が好きすぎて、私も困ってる。





「…弘樹…好きーっ…」



私の口から出た言葉。



好きすぎて嫌い。


でも、大好き。



弘樹が私を、昔から見ていてくれて。


いつも、私ばっかり好きだと思ってたのに…



弘樹の方が最初から好きでいてくれた。



―…そんなこと言われたら、私も運命だと思わない訳にはいかないじゃん。




「オレも…結莉が好き。」



もっとちょうだい。


弘樹が心の中で呟いた分の『好き』って言葉を。








◇end◇

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