昨日、あなたに恋をした
「……沙知見さん、やさしいですね」
と日子は微笑んだが、誠孝は困った顔をし、

「いや、違う」
とだけ言った。

 なにが違うのかはわからないが。

「きっとバチが当たったんですよ」

 寂しく日子は呟いた。

「私なんぞがインスタ様をやるだなんて」

 きっとバチが当たったんです……。
 そう日子は繰り返す。



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