昨日、あなたに恋をした




 二人はそんな風に、批判コメントに振り回されていたが。

 批判コメントを入れている香椎も振り回されていた。

 い、入れたくない、批判コメント。

 自分で自分を捜査するとか絶対嫌だし。

 沙知見さんが他の人にも頼んでたら、すぐに足がつくかもしれないし。

 香椎はコメントを入れたその瞬間に、アパートの周囲をパトカーで囲まれる幻を見る。

 暗闇に光る赤いランプの幻影に怯えながらも、香椎は震える指先で批判コメントを打ち、投稿する。

 いきなり、投稿が止まったら不自然だからだ。
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