昨日、あなたに恋をした
 日子は好きだ。

 気心も知れてるし。

 これは恋かもしれん、と思うことは何度かあった。

 だが、誠孝たちに言う『日子が好き』は、自分の中で、40%は冗談のつもりだったのだ。

 だが、今、誠孝と日子がふたりで話してるところを想像したら、胸になにか突き刺されたような痛みを覚えた。

 ……ま、気のせいだろうな、と思うことにして、新太は社報を閉じた。

 折れないようクリアファイルに入れ、大事に鞄にしまう。


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