昨日、あなたに恋をした
 


「日曜日に時限爆弾を持っていきますよ~」

 目覚まし時計の入った白いケーキの箱を手に、裕子が微笑む夢を見た。

 日曜まで時間がない、という思いが、そんな夢を見させたのだろうが。

 ……だが、当日、時限爆弾持ってくるのはおかしくないだろうか。

 私の中では、すでに、ゆーちゃんたち襲来のカウントダウンははじまっているというのに。

 夢の中で冷静にそう考えながら、日子は目を覚ました。

 どうやらスマホをつかんだまま、ラグの上で寝ていたようだ。

 軽くくしゃみをし、スマホを見つめる。

 いつもと違う時間に目覚ましをかけると、今度はベッドに入って寝た。




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