転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
「ちょっと待って。最後のところが意味わからないわ。なんで手助けするのと私がリアちゃんの身体に入れられることに関係があるの?」
シュウユは片手を頬にあてて恵を見下ろす。
「それがね、手助けするのって結構難しいのよ。下界の人間はそれはそれで完成形だから、あとから私の神力を付与するように手を加えるのは難しいの。困ったなって思ってた時に偶然恵ちゃんとリアちゃんが同時に天に召されて、もうこれしかないと思ったわ」
「これしかない?」
恵はよくわからず、首をかしげた。リアちゃんは横で黙って二人のやり取りを聞いている。
「恵ちゃんとリアちゃんは同じ『人間』という種族で知能レベルは同じ。性別も身長も体重も魂の年齢も全部一緒。つまり生まれた瞬間も死んだ瞬間も一緒ってことよ。だから、恵ちゃんとスーリアは魂が入れ替わっても拒絶反応がほぼないのはわかっていたわ。それに、恵ちゃんには魔力が全くないから後から私の神力を付与しても魔力属性と合わなくて力が発揮できないこともないし。つまり、恵ちゃんがスーリアの身体に入って下界に行けば私が神力を付与できるのよ。ね、これしかないでしょ?」