転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
アルフォークは玄関から少し離れた場所に繋いでいる艶やかな黒色の軍馬を指さした。いつもアルフォークが乗っている馬だ。
「ミアを連れてこれるか? 行こう」
「本当にいいのですか?」
「いいと言っている」
スーリアがミアを連れてくると、アルフォークはミアを抱きかかえたままのスーリアを先に馬に乗せた。そのすぐ後に、アルフォークも後ろに飛び乗った。
「残念ながら俺は転移魔法が使えないから移動は馬になるが、それは我慢してくれ。今からでは馬車の手配も時間がかかる」
「はい。大丈夫です」
スーリアは元気のないミアをぎゅっと抱きしめた。