転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
アルフォークの言葉を聞いたスーリアは特段驚く様子もなくアルフォークを見つめていた。アルフォークはその反応に拍子抜けした。
「……驚かないのか?」
「まあ……、なんとなく知っていました」
「知っていた?」
「はい。実は……」
スーリアはスネークキメラに襲われた時、創造の女神シュウユを名乗る女性に夢で出会った事を話した。そして、シュウユから下界を浄化して欲しいから花でも育てろと言われたことも。
別にシュウユから口止めされているわけではないので話してもいいと思ったのだ。アルフォークはそれを聞き、驚きのあまりに言葉を失っていた。
「スー、そのことは誰かに話した?」
「いいえ。話していません」
「話さないほうがいい」
アルフォークに真剣な顔で諭されて、スーリアは俯いた。
──突拍子もない告白だから、頭がおかしいと思われたのかしら。
根拠もなくアルフォークなら信じてくれると思っていただけに、この反応はショックだった。