転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
スーリアはアルフォークの手のひらに乗った魔法石を見た。透き通った水色の石は丸っこく艶々としている。石には金属の留め具が付いており、金色のチェーンに繋がっていた。金のチェーンはきらきらと輝き、素人目には本物の金のように見えた。水色の石も、もしかすると何かの宝石なのかもしれない。
「値段は気にしなくていい。スーのために作ったから、もらってくれ」
アルフォークはスーリアを見下ろすと、にこりと笑った。
──私のために作った?
いつも優しいアルフォークは水を持ってよろよろする自分を見て、親切心で作ってくれたのだろう。しかし、恋心を自覚し始めていたスーリアは胸が高鳴るのを感じた。
「ありがとうございます。付けてみても?」
「付けてやる。後ろを向いてくれるか」
アルフォークに促されてスーリアは後ろを向いた。